ルーサイトギャラリー
ルーサイトギャラリーのHPができたようですね。
http://www.lucite-gallery.com/

花柳界のあった柳橋、大川(隅田川)沿いに建つ古いおうち、
ここはもともと芸者さんから歌手になり数々のヒット曲を唄った
市丸さんの住んでいたお宅です。


明日はここでソロライブ。
この場所この季節にぴったりの演目、
雨の大川端、浜町河岸で花井お梅の峰吉殺し、
唯一語り継がれる明治の新内
『梅雨衣酔月情話』を弾語りします。
※満員御礼で予約は締め切っております。


ギャラリーでは6/9〜16まで江戸型染作家・小倉充子の個展開催中です。
江戸の風情をそのまま浴衣や手拭に染めこんだ粋な作品が並びます。
下駄もおすすめ。
お散歩がてらぜひ観に行ってみてください〜。




柳家紫朝の実妹である神楽坂とき子さんは
市丸さんの最後の直弟子にあたるかたなんです。
ビクターの専属日本調歌手であり、市丸さんの興した江戸小歌中村派で
江戸小歌市満佐というお名前も持っています。
少女時代から歌手をめざし、古賀政男さんのところへ歌を習いに行き、
お兄さん(紫朝)から発声をたいへん厳しく仕込まれたそうです。
しかし、お兄さんのやっている新内や寄席音曲の世界には入らずに、
歌手になり、市丸さんのお弟子さんになりました。面白いですね。
紫朝の弟子ではないけれど、紫朝譲りで唯一血縁にあたる唄い手であり、
声そのものがさすがに仕込まれただけあって素晴らしい。
また端唄や小唄の唄い手としての最高峰であり一世を風靡した
市丸さんの唄声にある巧みな技、たくさんの曲を受け継いでいます。
やるものや唄い方さえ違えども、
紫朝の弟子よりも紫朝の芸を深い部分で受け継いでいる、
わたしはそんなふうに思っています。

三味線も唄も、またおしゃべりも上手くもない、自分の唯一の取り柄は、
紫朝にしか習っていないことです。
この世界では師匠に黙って他へ習いにいったりすることもあるようです。。
ウチの師匠はあまりにも名人で、お稽古屋さんではないため、
教わる、ということに関しては、かなり難易度が高かったのでした。
周囲のかたからよく言われたのは、基礎になる長唄の三味線をやったほうがいいとか、
新内も他へいってきちっと教わったほうが、とか、
端唄の他の流派へもいって曲数を増やしたほうがいい、などなど。
芸をやっているといろんな誘惑があるんですが、
それでも他へ三味線や唄を習いにいくことはしませんでした。
師匠の芸だけで吸収しきれないほど深いものだったので、
それどころではなかったのでした。

自分の唯一の例外は、師匠の妹さんのとき子さんです。
師匠にもおかみさんにも伝え許可をいただいて
とき子さんのところで、師匠のやらなかった端唄、
市丸さんの端唄をここ2年ほど教わっています。
おかげで自分のライブで唄う曲も師匠のやっていたものだけでなく、
ずいぶん増えました。

というわけで、わたしも
僅かですが、市丸先生とつながりがあるのです。

明日はその市丸先生が暮らしていたお宅での
演奏会。恐れ多いです。上手くできますように。。


それから、発売中の『七緒vol.22』では
私のイラストで、紫朝の妹さん姉妹を取材した記事が
見開き4ページで載っております。
そちらもぜひご覧ください。
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by koharu-ya | 2010-06-12 15:07 | 徒然 | Comments(3)
Commented by 雷神 at 2010-06-15 22:02 x
小春さんの芸は、まさに「紫朝原理主義」という感じがします(あくまで聴き手の勝手な判断ですが)。力みはないが、芯がしっかりして、ぶれていない。浮ついたことをしていない。
Commented by 雷神 at 2010-06-23 06:47 x
自己レスです。「紫朝原理主義」は、言葉としては何か大袈裟でしたね。小春さんの芸を愉しみながら、紫朝師匠を偲ぶことができるなあ、と思ったもので…
Commented by koharu-ya at 2010-11-26 21:31
わわわ、コメントがあることに気づいてなくて申し訳なさすぎてどうもスミマセン。。。お許しください、泣。。大変ありがたいお言葉頂戴し嬉しく思っております!これからもがんばります。
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